ラジオ波焼灼術(RFA)
ラジオ波焼灼術とは
ラジオ波焼灼術(RFA:Radiofrequency Ablation)は、腫瘍に直接針(電極)を挿入し、熱エネルギーによって腫瘍を壊死させる治療法です。ラジオ波凝固療法、ラジオ波治療とも呼ばれ、体の外から大きく切開することなく、画像を見ながらピンポイントで熱によって治療を行う画期的な低侵襲治療です。
治療の仕組み
RFAでは、以下の流れで治療を行います。
- CTや超音波で腫瘍の位置を確認
- 腫瘍に正確に針を挿入
- ラジオ波電流を流す
- 組織が約60〜90℃に加熱され壊死
この熱により、腫瘍細胞は不可逆的に破壊されます。治療を行っていない正常の部分へのダメージを限りなく抑えることができ、針1本で、外科的に手術で切除した効果と同じ結果が出ます。ただし、画像解剖を理解し、正確に針を正常構造を避けて刺入するには、かなりの熟練を要します。この術者による技術的要素の違いは、一般的なインターネットなどの検索や書籍などで調べても患者様には伝わりにくいのが現状で、いわゆる患者様の実体験や口コミ、またご依頼される主治医の先生との信頼関係によって明らかとなる場合が多いです。
当院では、世界でも圧倒的な実績を誇る2万例を超える「術者としての治療経験」を有する医師が、患者様一人一人の病態に応じた治療を、治療前や治療中の画像を瞬時に正確に読影しながら行います。よって、いわゆる難治性と言われる患者様や、ガイドラインからはずれた患者様も国内外問わず、数多く治療しており、国内最多の治療人数を誇っています。


RFAの特長
低侵襲治療
- 皮膚への小さな穿刺のみで治療可能
- 手術と比較して身体への負担が少ない
整容性に優れる
- 傷がほとんど残らない
- 臓器の形態を温存しやすい
繰り返し治療が可能
- 再発時にも再度施行可能
- 他治療と組み合わせた治療が可能
日帰り・短期入院に対応
- 全身状態に応じて柔軟に対応可能
適応となる主な疾患
RFAはさまざまな臓器に応用されています。
など。
腫瘍の大きさや位置、周囲臓器との関係、患者様の全身状態などを踏まえて適応を判断します。
当院におけるRFAの特長
高精度画像ガイド下治療
当院では、
- CT(6画面CT透視)
- 高精度超音波
- 必要に応じた融合画像
- 特殊穿刺針
を用いて、難しい場所でもミリ単位での正確な穿刺を行います。
一般的に、「治療適応がない」、「緩和治療しかない」、「BSC(Best Supportive Care)」、あるいは「治療をしても意味がない」、などの説明を受けて選択肢がなくなったとされる患者様に対して、有効な治療法を数多くご提供しています。
TAE併用RFAによる治療強化
腫瘍によっては血流が豊富なため、熱が逃げやすく(ヒートシンク現象)、RFA単独では十分な焼灼効果が得られにくい場合があります。
当院では、
- 事前に腫瘍血流を塞栓(TAE)
- その後にRFAを施行
することで、
- 焼灼範囲の拡大
- 局所制御率の向上
- 合併症の軽減
を同時に実現しています。
また、CTの動画で可視化し、治療の効果判定(きっちり焼けたかどうか)を同日に即座に行うことができ、がんが十分に焼灼されていることを確認してから治療を終えるため、超音波ガイド下のRFAと異なり、不十分な治療を行うことは原則としてありません。
難治症例への対応
当院では、
- 再発腫瘍
- 放射線治療後の残存・再発
- 抗がん剤治療後の残存病変
- 局所再発症例
などに対しても、病変の状態を慎重に評価した上で、RFA治療を検討しています。
合併症と安全性
RFAは比較的低侵襲な治療ですが、以下のような合併症が生じる可能性があります。
- 出血
- 感染
- 周囲臓器への熱損傷
- 消化管損傷
- 気胸(肺の場合)
- 空気塞栓(稀)
- 敗血症、神経障害、心損傷など(稀)
- ごく稀に命に関わる重篤な合併症や後遺症(ごく稀)
当院では、
- 事前の精密な画像評価
- リアルタイム画像ガイド
- 経験豊富なIVR専門医による施行
により、安全性の確保と治療効果の向上に努めています。
他の治療法との違い
| 治療法 | 特徴 |
|---|---|
| 手術 | 根治性が高いが侵襲が大きい |
| 放射線治療 | 非侵襲だが効果発現に時間 |
| 抗がん剤 | 全身治療だが副作用あり |
| RFA | 局所に高い効果+低侵襲 |
当院の治療コンセプト
RFAは単独で行う場合もありますが、
- カテーテル治療(TAEなど)
- 抗がん剤治療
- 手術
などと組み合わせることで、より高い治療効果が期待できる場合があります。
当院では、身体への負担をできる限り抑えながら、治療効果を目指した治療戦略を検討しています。
このような方はご相談ください
- 手術以外の治療選択肢を検討したい方
- 再発腫瘍に対する局所治療を希望される方
- 身体への負担を抑えた治療を希望される方
- 繰り返す局所再発に対して相談したい方
- 転移病変に対する局所治療を検討したい方
- 他の治療法についても相談したい方
まとめ
ラジオ波焼灼術(RFA)は、低侵襲でありながら高い局所制御が期待できる治療法です。当院では、画像診断とIVR技術を融合させ、患者様一人ひとりに最適な治療をご提供します。